はじめまして。高等教育・入試研究開発センターの和嶋です。
いつもこんなに汗を散らしている訳ではありません(このご時世、接触を避けられてしまいますね)が、訳あって今は金髪です(そんな准教授も近づき難いでしょうか)。
学生アンケートや学生データの分析を担当しており、それらが阪大の教育・研究の改善に活用されるように業務を行っております。
阪大生の皆さんにご協力いただいたアンケートや学内にある教育に関するデータについて、その分析結果をご紹介するのが、「Handai Education Review レポート(HER レポート)」です。第一回目は、入学時アンケートの結果について取り上げます。
阪大生の皆さんにご協力いただいたアンケートや学内にある教育に関するデータについて、その分析結果をご紹介するのが、「Handai Education Review レポート(HER レポート)」です。第一回目は、入学時アンケートの結果について取り上げます。
新入生の皆様、覚えていますか? 4~5月にご回答いただいた、項目数の多~いアンケートです。あの裏側にいたのが私です。ご協力ありがとうございました。
皆様のご協力により、86.8%という高い回収率となりました。
入学時アンケートの結果から、新入生の様子の一端が分かってきます。例えば、新入生の86.9%が「阪大が第1志望であった」、と回答しています(下図)。つまり、ほとんどの新入生が阪大を第1志望とし、見事合格、ご入学されたということになります。
入学時アンケートの結果から、新入生の様子の一端が分かってきます。例えば、新入生の86.9%が「阪大が第1志望であった」、と回答しています(下図)。つまり、ほとんどの新入生が阪大を第1志望とし、見事合格、ご入学されたということになります。
ちなみに、11.6%が第2志望、1.5%が第3志望以下だった、と回答していました。200人の大教室に3人ほどの割合で、第3志望以下だった新入生がいるということですが、これからきっと阪大の魅力に気づいてくれていると思います。
それでは、ほとんどが阪大志望であった新入生は、阪大にどのようなことを期待しているのでしょうか?
入学時アンケートでは、研究大学における“学び”の調査(SERU:Student Experience in the Research University)という阪大も参加している国際的な研究大学で実施されている学生調査で取り上げられている、能力の自己評価項目を採用しています。その能力項目の中で、新入生が阪大で最も伸ばしたいと思う能力の1位は、「分析的・批判的思考力(クリティカルシンキング)」(19.7%)でした。2位は、「外国語能力」(17.7%)、3位は、「明瞭かつ効果的に話す能力」(12.4%)となりました(下図)。
入学時アンケートでは、研究大学における“学び”の調査(SERU:Student Experience in the Research University)という阪大も参加している国際的な研究大学で実施されている学生調査で取り上げられている、能力の自己評価項目を採用しています。その能力項目の中で、新入生が阪大で最も伸ばしたいと思う能力の1位は、「分析的・批判的思考力(クリティカルシンキング)」(19.7%)でした。2位は、「外国語能力」(17.7%)、3位は、「明瞭かつ効果的に話す能力」(12.4%)となりました(下図)。
1位になった「分析的・批判的思考力(クリティカルシンキング)」を身につけるには、専門的な知識を学習することも必要ですが、さらに実践的な経験が必要になると思います。実際に研究等を行って、先行研究・事例を検証したり、自分で行った実験や調査の分析結果を検討する、自分や他の人が行った研究について議論を交わす、こういった経験によって「分析的・批判的思考力(クリティカルシンキング)」が磨かれていくというところもあります。
これらの実践的な経験ができる授業が「学問への扉(マチカネゼミ)」になるのではと思います。加えて、マチカネゼミでは、3位の「明瞭かつ効果的に話す能力」も重視しており、グループでの議論やプレゼンテーションを行う授業も多く、まさに「明瞭かつ効果的に話す能力」を高めるのに持ってこいの授業になっています。
これらの実践的な経験ができる授業が「学問への扉(マチカネゼミ)」になるのではと思います。加えて、マチカネゼミでは、3位の「明瞭かつ効果的に話す能力」も重視しており、グループでの議論やプレゼンテーションを行う授業も多く、まさに「明瞭かつ効果的に話す能力」を高めるのに持ってこいの授業になっています。
この他にも、学部学生が行う研究活動に研究費を支援する「学部学生による自主研究奨励事業」など、阪大には専門的な知識の獲得のみならず、研究などを実践するための様々なプログラムが用意されています。マチカネゼミなどで知り合った他学部の仲間と一緒にぜひ挑戦を!
2位の「外国語能力」については、昨年度から「実践英語(e-learning入門)」が開講され、科目名通り、e-learningでの英語の学習が必修となりました。e-learningの導入により、「それぞれのライフスタイルに合わせて時間・場所を選び、PCやモバイルからサーバー上の教材にアクセスして、自律的に学習を進めることができる」ようになりました。「外国語能力」の向上に打って付けの環境があるといって良いのではと思います。
阪大では、始まったばかりの取り組みもあり、よりよい教育の提供のために、みなさんからのご意見が重要なものとなると思っています。アンケートなどにぜひぜひご意見をお寄せください。
ちなみに、4年前の2016年度に入学した、2019年度卒業生の、入学時アンケートと卒業時アンケートの結果について、能力の自己評価の項目を比較すると(下図)、「分析的・批判的思考力(クリティカルシンキング)」が0.38ポイントアップ(3.72→4.10)、 「明瞭かつ効果的に話す能力」が0.72ポイントアップ(3.02→3.74)しています。また、「外国語能力」についても、0.43ポイントアップ(3.15→3.57)していました。
4年前の新入生には、マチカネゼミもe-learningもありませんでした。2020年度新入生は、これらの能力が4年後にもっと向上しているのでは、と予想しています。
4年後のアンケート結果が楽しみです!(もしそうなっていなければ、阪大は大いに反省しなければなりませんね...。)
阪大IRプロジェクト
公式HP
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