記事一覧へ

映画っぽいって何?色補正の世界

2019.12.12
 HandaiWalker
 映画は人を魅了する。心揺さぶるストーリーはもちろんのこと、映像美もまた映画の魅力の一つである。スマホで撮ったものとは何かが違う。あの映像美と独特の世界観はどのように作られているのだろうか。その秘密に迫る!!

映画における色補正とは?

色を整える!カラーコレクション

 色補正で最初に行われるのが「カラーコレクション」である。映画には、何ヶ月もの時間をかけ撮影した多くの映像が使用されている。しかし、撮影日によって日光の強さや気温は異なってくる。そのため、作品全体を同じ色味で撮影することは困難である。そこで編集の際に色補正を行い、映像のトーンを統一させるのだ。このように、光の量や色温度を変化させることで色のバランスを整える作業のことを「カラーコレクション」と呼ぶ。

世界観を作り出す!カラーグレーディング

 また、映画の世界観をつくるためにあえて色を付け加えるということも行われている。例えばスパイ映画などで、映像の背景が青緑色になっていることに気づいたことがあるだろうか?これは意図的に背景を肌色の補色(反対の色)である青色にすることで、人物を際立たせる働きがあるのだ。
 このように、編集で色をつけることによって、監督の求める世界観を作り出すことを「カラーグレーディング」と呼ぶ。
色補正をするだけで、こんなに雰囲気を変えることができる。

色が持つイメージ

 映画を撮影するとき、カメラマンは映像をできるだけフラット(人間が目で見たそのまま)に収録する。そのノーマルな映像を監督の意向に沿う様に色補正するのがカラリストと呼ばれる技術者である。カラリストは監督の描く世界観を作るために、色が持つイメージを利用する。色が持つイメージは多岐にわたるが、下に紹介しているものが代表的である。
 色表現に込められた監督の意図を想う。映画鑑賞にはそんな楽しみ方もあるのではないか。
●コメディーはオレンジ
コメディーはオレンジ
●SFは緑
SFは緑
●ラブストーリーは黄色
ラブストーリーは黄色
●ホラーは青
ホラーは青
参考:「決定版ガイド DaVinci Resolve 15」 Blackmagic Design

[HandaiWalker 2019年12月,2020年1月号より]


記事を読んでくれてありがとうございます!
現在配布中の12,1月号は他にも、七福神について紹介した「神様2020年もよろしくね!」や、テーブルマナーについて知ることができる「あなたのテーブルマナー大丈夫?」などの記事を掲載しています!
各キャンパスに設置してあるので、手に取ってみてくださいね!

最後に、読者のみなさんの声を反映した記事づくりのため、こちらからこの記事やHandaiWalker12,1月号についての感想をお聞かせください!
アンケートにお答えいただくと、特別に「じゃんけん必勝法」という記事を読むことができます!

(HandaiWalker編集部)

 いいねお願いします! 1 いいね!
HandaiWalker